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省エネ住宅ポイントで薪ストーブを購入

今日は補助金で薪ストーブを購入できる、「省エネ住宅ポイント」についてのお知らせです。

省エネ住宅ポイントは、

・一定の基準を満たした新築住宅
エコリフォーム(断熱改修工事やエコ住宅設備の設置)

を購入・施工した際に発行されるポイントで、様々な商品と交換することができます。
昨年まで実施されていた木材利用ポイントと同じようなものですね。

詳しくはこちら↓
省エネ住宅ポイント

 
この省エネ住宅ポイント、新築住宅だと一律30万ポイントが付与されます。
(リフォームの場合は内容に応じて上限30万ポイント)

1ポイント=1円換算で概ね30万円クラスの薪ストーブと交換することができます!

 
交換できる薪ストーブの一覧はこちら↓
交換商品一覧

ドブレ640CBJやヨツールF3、バーモントキャスティングスのイントレピッド2など、東京ストーブでも人気の高い機種がずらりと対象になっていますね!

ドブレ525CBDovre640CB
ヨツールF3イントレピッド2

日本暖炉ストーブ協会(通称JFSA)が交換事業主になっています。

薪ストーブと交換するには、安全確保のために、JFSAの認定技術者が施工することが条件になります。
東京都では東京ストーブが認定技術者のいる薪ストーブ店です。

 
交換対象となっている機種を見ると比較的小型が多いですが、東京の気候であれば充分暖かくなるスペックです。

 
この機会にぜひご相談ください!

6月 1, 2015 - 煙突, 薪ストーブ    No Comments

煙突からの放熱とドラフトの関係

煙突と薪ストーブの理論、最終回の今日は煙突からの放熱によるドラフトへの影響について、考えていきたいと思います。

前回、前々回のおさらいとこれまでの考察の流れは以下をご覧ください。

・第一回 : 煙突と薪ストーブの理論
・第二回 : 薪ストーブの煙突と温度について

 
第二回では、ドラフトの強さは「煙突内の平均温度」に影響を受ける、とお話ししました。

そして、放熱をするシングル煙突と、放熱の少ない断熱二重煙突では、ドラフトに違いが出るんではないかと、考察しました。

 
ということで、煙突プランニングと煙突効果の関係を理論式から考察したいと思います。

まずは、煙突からどのくらい放熱されるのか、計算してみましょう。

 
計算式はこちらを参考にしました。
放熱の計算式

「断熱された円筒からの放熱」という式ですね。
そのまま、数値を入れると計算してくれるので、とても便利でした。

 
基本となる設定条件は以下の通りです。

 
煙突の条件

ちなみに、外気温は計算の便宜上、すべての煙突の外側の温度を5℃として計算しています。
また、その他に、

・1m毎に区切って放熱を計算
・断熱二重煙突は、セラミックウールを断熱材として想定
・断熱二重煙突は、ステンレスによるライナーやケーシングは無視

としています。

また、放熱による温度低下は、放熱の数値(ワット数)と空気の比熱・比重、ドラフトによる煙突内の通過速度(所要時間)を基に算出しています。

 
 
まずはプラン毎に温度低下の計算結果をご覧ください。

放熱計算

 
オール二重煙突の方は少し結果が良すぎる気もしますが、シングル煙突の方は概ねこんな感じかな、という印象です。
放射温度計などで煙突の表面温度を測ったことがある方は、感じが分かるかもしれませんね。

 
そして、以上の結果を基に煙突内部の平均温度を計算して、煙突効果の式へ各条件を入れて計算した結果が以下になります。

 
A : 煙突高さh=6m、シングル煙突4m、二重煙突2m
B : 煙突高さh=6m、オール二重煙突
C : 煙突高さh=4m、シングル煙突2m、二重煙突2m
D : 煙突高さh=4m、オール二重煙突

給気速度の比較

 
シングル煙突を4mも使っているプランAは、煙突高さ4mのプランDとほぼ変わらない結果となっていますね。

シングル煙突4mというのは少し極端な例ではありますが、シングル煙突を多用する仕様は望ましくない事が数字上からも分かります。

また、煙突内部の温度低下からわかるように、かなり排気温度が下がるので、煙突内へ煤が付きやすくなりますよね。

 

また、A→C、B→Dのように単純に高さを2m減らした時、ドラフトの変化は煙突の仕様によらず同じような変化が表れています。
これは、煙突の断熱性能とドラフトは大きな関係があることが見て取れます。

逆に煙突の高さが確保できない場合は、オール断熱二重煙突の仕様にすることで、ある程度ドラフトが確保できるともいえます。

 
 
ということで、三回にわたってお送りした薪ストーブと煙突の理論、いかがだったでしょうか?

煙突のプランニングは薪ストーブの性能を引き出す上で重要なポイントですが、その参考になれば幸いです。

5月 30, 2015 - 煙突, 薪ストーブ    No Comments

薪ストーブの煙突と温度について

みなさん、こんにちは。

今日も昨日のブログ「煙突効果について」に引き続き、煙突と薪ストーブについてちょっと理論的な面から考えてみたいと思います。

 
今日考えてみるのは、温度とドラフト(煙突効果)の関係です。

温かくなってくるとドラフトが弱くなって燃えづらい、というのは薪ストーブユーザーであれば経験したことがあるのではないかと思います。

で、それを数式から見ていくとどうなのか?というのが今日のテーマです。

 
ではまず少しおさらいですが、下の式が煙突効果の働きを表している式です。

煙突効果の式

 
ここで、考察する条件として

外気温To
・「冬の場合」= 5℃
・「夏の場合」= 25℃

煙突内の温度Ti
・「着火直後」= 50℃
・「巡航運転時」= 200℃

として、合計4つの条件を組み合わせてそれぞれ計算してみました。

 
そして、その結果がこちらです!

 
温度による煙突効果の比較

 
これを見てみると、

・着火直後は外気温の違いによる影響は大きい

ということがわかりますね。

今回の温度設定だと夏と冬で約25%もの違いが出ています。

 
逆に、温度が上がってくれば、外気温によるドラフトへの影響は5%程とそれほど大きくはないこともわかります。

夏でも煙突が温まってしまえば、問題なく燃やせる、ということでしょう。
(そこまでしたい方がいるかは別ですが。。。)

 

 
そして、煙突内の温度が上がるとドラフトは約2倍になっていますね。
これは煙突内の温度を高くキープすることの大切さが表れていると思います。

 
煙突効果の式の注釈にも書いてありますが、煙突内の「平均温度」がドラフトに影響するので、例えば

・「煙突は吹き抜けをずっとシングル煙突」
・「ストーブの口元付近だけはすごい温度が高い」
・「でも上の方にいくと放熱して温度は低い」

という場合は、口元と外気温の温度差が大きくても、それほどドラフトは得られないことになりますね!

 
また、逆に断熱二重煙突をしっかり使って、素早く煙突内の温度を上げることができると、外気温によるドラフトの影響を受けづらいともいえます。

 

今回の煙突効果理論のシリーズは次回でとりあえずまとめです。

今日の最後の方に書いたような、煙突のプランニングと煙突効果の関係を計算しています。
是非お楽しみに!

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